表においてある、「夏祭り」を読んだあとにお読みいただければ。と
家に向かって走るシーンからの差し替えです。
「か、楓?」
「いいから、座っているでござるよ」
楓は私をベッドに座らせて玄関の扉の方に行き、鍵をかけ、チェーンロックをかけ、護符のようなもので何らかの術を施した。
それから全ての窓の施錠を確認、カーテンを引き、やはり護符による術式をかける。
そして、照明を消す。照明を落としたところで、私も楓もこの程度の暗さなら問題なく相手を認識できる。
ああ…。そういうことね…。
完全に把握した。
楓がやろうとしてること。
「真名…」
「ああ。いいよ」
私はすっと目を伏せる。
今日もまた、楓の好きにしてくれればいいさ。
どうも私は自分からコウイウコトに及べないようだから。
それに…。
楓といると心地いい。
楓となら……コウイウコトも悪くない…かな。
「いいでござるな?」
「何度も言わせるな。……正直恥ずかしいんだ」
「恥ずかしいか」
楓がにやにやとした笑みを浮かべてにじり寄ってくる。
ベッドの上に腰掛けている私の肩をつかみ、口付ける。
そのまま、私をベッドの上へと押し倒す。
「…んっ」
楓の舌が、私の舌に絡みつく。舌と舌が触れ合い、離れ。それを繰り返す。時折たつぴちゃぴちゃという音がとても淫猥で、感覚が麻痺してくる。
「…んっ!」
楓が肩から手を離し、ゆかたの上から私の胸を揉みしだく。
布が変に擦れて、いつもとはまた違う感覚がする。
楓がゆかたの間に指を滑り込ませる。
そして、楓の指が直に私の胸をまさぐる。
「……ふぁぅ」
外から帰って間もないから、指が冷たい。火照った身体に触れるたびいつもいじょうに敏感に反応してしまう。
「そろそろ…いくでござるよ?」
「好きに…しろ」
楓の指が私のゆかたの帯を解く。
そして、ゆかたをはだけさせる。
「うぅ…」
この感覚はいつになっても恥ずかしい。
全身、何も隠すものなどなく、楓に見られていると思うと……体中が熱くなる。
「ふふ」
私のこぼした声に楓が笑う。
楓もゆかたを脱ぐ。
そして、再び私の上にのる。
「…ぅん」
再びキスを交わす。
楓の胸と私の胸があたる。揉まれているときとはまた違った、奇妙な感覚が体中を駆け巡る。
「さて、そろそろ真名のあんみつをいただくすることにするでござるよ」
「んぁぅ!!」
楓の指が私の秘部に触れる。
「真名は敏感でござるなぁ。ふふっ」
「あ、あぁぅ!!」
楓の指が中に這入ってくる。
「あぁ!! うぁああん!!」
指の動きが早く、大きくなるにつれ、私の喘ぎ声も大きくなる。
「そろそろ、終わらせるでござるよ」
「あっ…か、楓!!」
楓の指が、私の中で激しく動く。
「も、もぅ…あああぁぁあぁあ!!!!!!!」
「真名。祭に行く前にあんみつを作っておいたんでござるよ。起きたら、食べさせてあげるでござるよ」
「うん、楓」
眠い…。
楓の手作りのあんみつか…。
起きたら…食べさせてくれる…と。
「でも……今は少し……眠らせてくれ」
「あいあい♪ ではあんみつは明日、ゆっくり食べさせてやるでござる」
楓が私にキスをする。
先のような深いキスではなく、唇同士を触れ合わせるだけのキス。
「ゆっくりおやすみ。真名」